【実施報告】2016年8月 オランダ・ドイツ研修旅行を実施しました(報告書掲載)
≪概要≫
●日程
2016年8月18日(木)~8月23日(火)
●研修訪問先
オランダ
・オランダ国立自然史博物館
・アンネフランク博物館
・風車博物館
ドイツ
・ドク・ツェントルム
・ツェッペリンフェルト
・ダッハウ強制収容所跡
・リーム地区
≪研修内容の詳細≫
●研修1日目
・オランダ国立自然史博物館
テーマ:環境 シーボルトが収集した日本の生物標本が数多く収蔵されており,日本とゆかりの深い博物館
ここでは,植物,生物の標本から,鉱石,最新の遺伝子組み換え技術まで幅広い分野の収集物が展示されていました。
また,展示の方法も工夫されており,植物と生物の生態的関係,鳥が飛行する際の羽の動きの変化,自然現象のメカニズム,などが顕微鏡やICTも用いられながら視覚的に解説されており,小さな子どもから大人まで楽しみながら生物,自然環境について知ることが出来るようになっていました。
このような工夫された展示に加え,五感で体験できるエリアもあり,特に子ども達にとっては学校で学習した内容,あるいはこれから学習する内容を実体験として経験出来る充実した場であると感じました。
幼いころから幅広い自然に触れることで,環境を身近に感じることが出来るかもしれません。そして,このことは子どもに限らず,大人にも言えそうです。
展示品の数が多く,何度訪れても新しい発見があるような,充実した博物館でした。
・アンネフランク博物館
テーマ:平和 アンネフランクがナチスから逃れて暮らした家
この博物館は,アンネフランクとその家族がナチスの迫害から逃れるために,ドイツからオランダへ移動し,身を隠していた家です。当時の家具等は展示されていませんでしたが,それでも狭く,暗い空間でした。(隣人に見つからぬよう,窓はすべて黒いカーテンで隙間なく閉じられていました。)この場所に約2年間,一歩も外に出ることなく複数人で身を寄せて暮らしていたことを思うと,どんなに精神的負担の大きかったことか,想像に難くありません。
そんな中,アンネにとっては物語を読み,日記を書くという行為が救いであったことを,展示を通して感じることができました。博物館にはアンネ直筆の日記が展示されていましたが,その日記は1ページに隙間なく小さな字で記されていました。日記を書くための紙も,彼女にとっては貴重だったのでしょう。
その後,アンネと家族はナチスに身を隠していたことがばれてしまい,強制収容所に送られます。アンネは強制収容所の中で,連合軍の解放を数日前にして亡くなり,アンネの家族の中では父オットー・フランクだけが生き残りました。そして,彼がアンネの日記を出版します。
世界に平和を発信する都市「広島」に生きる私たちが,広島あるいは日本のことだけではなく,世界で起きた出来事も視野に入れて平和教育を推進していくことで,平和な世界を構築する人材を育てていくことの必要性を痛感しました。
≪オランダ・ドイツ研修旅行参加者報告書≫